メゾン・シンビーオ(在宅就労の豆知識部屋)

◇ポツンとA君ボッチ1/3◇
2024年03月15日(金) |

お疲れ様です。e3です!今日も「面白い事ことないかな~」と漂流してます。そんな適当な私が今まで聞いた中で、印象的だった話を書きました。「そんなの読みたくないヨ」と言ったそこのあなた!あなたは優しいので、きっと読んでくれるはずです。・・・ではまたあとで・・・

1.幼稚園中退

両親と一緒に家族で楽しく暮らしていたA君がいました。
幼稚園も最後の年になったある日、急にお母さんが病気で入院して、お父さんの田舎に1人で預けられることになりました。A君は田舎のおばさんに「旅行に行くよ」と言われて、丸1日かけて電車と車を乗り継ぎ、山でお米と着物の生地を作る農家に着きました。幼稚園も最後の年を中退していきました。
田舎では幼稚園には通園せず、近所の子供と遊ぶようにおばさんに言われました。村のお寺の広場で遊んでいる子供たちの所におばさんに連れていかれて、おばさんが子供たちに頼んで、なんとなくその日は、混ぜて遊んでもらいました。

夕方になり、みんな家に帰るのでA君もうる覚え帰り道の田んぼのあぜ道や川沿いを道を間違えて、A君の近くをかすめて飛ぶ、オニヤンマ・カラス・マムシにビクビクしながら、何とか帰宅しました。家では、おじいさん・おばあさん・おじさん・おばさん、4人みんなが、台所で食事の支度や軒下で農機具の片づけをしていました。A君はボーと様子を見ていると、おじいさんが明日からは五右衛門風呂の窯で火起こしして沸かす担当だと言われました。夕飯ができるまで、おじさんと一緒にお風呂に入り、五右衛門風呂で風呂の淵と底で火傷しない様に入浴の仕方を教わりました。風呂を出ると夕飯ができてました。A君は夕飯を食べはじめると急に睡魔が襲ってきて、食べながら眠てしまいました。おじさんが寝床に抱えて行って寝かせてくれました。

A君が次に気づいたのは、翌朝でした。おじさんとおばさんの間で寝てました。朝起きてトイレに行くと、ポットン便所(汲み取り式)で大きいクモや虫をよけながら手早く用を済ませました。(その後、虫に慣れるまで自作の虫たたきをもって毎回トイレに行くことになります。)水洗以外のトイレも五右衛門風呂も何もかもが初めてでした。クモや蛾、アブなど怖い虫達はA君の敵でした。朝食後は、おじいさんと一緒に、風呂とかまどの焚き付け練習(マッチ→木の枝→薪へと火を大きくする)をして、余った時間は、ご飯ができるまで玄関の掃除をする担当にもになりました。

2.新生活

朝ごはんは、野菜と鶏肉の煮つけ、おしんこです。パン食だったA君はごはんにお味噌汁をかけて食べようと思いましたが、周囲の空気を読んで、ご飯とみそ汁を交互に口にかきこみました。食後は、お爺ちゃん・おじさんは田んぼと畑で農作業。おばさん・おばあさんは花壇や機織りの仕事をはじめます。A君は一人で広い家の中を探検しました。家は、藁ぶき屋根で、石垣の上に立つ母屋と離れの2階建てです。庭には柿の木と花壇にきれいな菊の花がたくさん咲いていました。池に大きな鯉もいました。菊も鯉も品評会に出して売るものでした。家の隣の小さい畑には大きくて濃い色のナス・トマト・ニンジンがなっていました。

家の前は私道の坂道で側溝には綺麗な山水が流れていました。家の飲み水も湧水を引いていて、冷たくて美味しい水でした。玄関前の坂道は、両脇が石垣でその上にお庭の花壇や農機具の小屋がありました。石垣に蛇やセミの抜け殻があり、怖いので見ないふりをして足早に通過してました。家の二階は高校生のお兄さんとお姉さんの部屋があり、出禁でした。2階に蚕の部屋もありましたが虫が怖いので、無視してました。離れの1階にも農作業機械や脱穀・精米機の部屋もあり、1人でウロウロしていると、おばあちゃんから機織りの準備を手伝うように言われて、蚕の糸を木製の糸巻機に巻く手伝いをしました。昼も窯の火おこしをおばあさんとした後、ご飯ができるまで家の周りを偵察に行きました。

家のうしろは低い木が生えた緑の斜面になっていてその上にも道と別の家がありました。周りは池と畑と田んぼでした。昼ご飯を食べると昼寝の時間になりました。A君は眠くないので偵察の続きをしたいと言いました。おばあちゃんに寝るように言われて、仕方なく狸寝入りをしましたが、いつの間にか寝ていました。(子供でも、のんびりした時間を手伝いながらすごして、自分の担当をするのが当たり前の環境になっていきました。)

3.もやしっ子

子供の声で目が覚めると、子供たちが家の前の坂道下で、数人が騒ぎながら村のお寺の方に走って、行くのが見えました。おばさんから遊びに行っても良いといわれて、家周りの偵察を中断して寺の広場に行きました。村の子が大声で大勢遊んでいて圧倒されました。一人の男の子が私に向かって「都会の子はもやしっ子」と言ってきました。みんなが大笑いしていて、A君は自分だけ暗い舞台の上でスポットライトが当たっている様な気持ちになりました。

さっき、A君に「もやしっ子」といったドラえもんのツネオ似の子が、「もやしっ子」と連呼して笑いながらA君を小突いてきます。(以降この子をツネオ君と記載)周りの男子数人も笑いながら近づいてくるのが見えました。A君は何故か咄嗟(とっさ)にツネオがA君を小突いてきた腕をつかみ引っ張りました。ツネオは投げ飛ばされたようにA君の後ろに倒れこむと、ほかの3人男子がA君に近づいてきます。A君は身構えて、向かってきている男子達を見ると、A君の目の前で立ち止まりました。後ろから声がするのでA君が振り返るとツネオ君が泣いていました。A君は謝ろうとすると、ツネオは「もやしっ子に負けるか」と言って立ち上がり泣きながらA君に殴りかかってきました。

その瞬間、横から突然1人の少し背の高い男子(T君)が近づき、ツネオ君を静止させて「もう終わり」仲裁に入りました。A君は何が起きたかわからずT君をみると、T君はA君に笑って「おまえ都会の割にやるな」と言いました。A君はツネオ君より年下で細身ですが、背丈はツネオ君より高く、偶然と柔道技の「体落とし」をしていたので、柔道経験者と間違われて勝負着いたと思われたのでした。

最後まで読んでいただきお疲れさまでした。やっぱりあなたは、私が思った通りの優しい方です。ありがとうございました。

~「No4.遊びのルール」につづく~

・・・<1/3>おわり・・・

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