コラム一覧

★コラムVol.6~聴覚障害トラブル事例~ September 24, 2019

聴覚障害とひとくくりにしてしまうと、「全く聴こえない」と思われてしまいがちです。

聴覚障害者と共に働くことになった時、「手話ができない」ことに不安を覚える方もいます。

聴覚障害の中でも様々な「違い」が存在していることはご存知でしょうか。

・先天的、幼少時に失聴

・ある程度言語が話せる時期に失聴(中途失聴)

・何かをきっかけとした難聴

全く「聴いたことがない」場合は、話すことがかなり難しくなります。自分で話す経験を持っていたり、会話ができるようになった後の失聴は、通常会話は周囲の配慮で可能なことが多いです。体調や環境によって聴くことができる状態が変化して、判別が難しくなるのが難聴と言われています。

さらに、難聴であっても補聴器を装着すればコミュニケーションをとれる方を「難聴者」と呼んだり、コミュニケーションの手段を手話としている方を「ろう者」と聴覚障害の中でも区別して呼んでいる場合があります。ですので、聴覚障害者だからといってすべての方が「手話」でのコミュニケーションをしなければならないということはないのです。

聴覚障害は様々な段階に分かれ、ひとりひとりの症状の度合いが違う可能性があります。聴覚障害者の雇用にあたっては、その段階や度合いをしっかり確認しておくことによって、職場でのトラブルを未然に防ぐことができるのです。

聴覚に障害があるということは、「聴く」ということだけでなく、そこから派生する「察する」ことがとても大変になります。聴覚障害者と働く場合、このことを忘れてないで欲しいのです。聴覚障害の方の職場でのトラブルは、この「察する」ことが不十分であることへの無理解から起こることがほとんどだと言えます。

  • 先天的失聴者に「暗黙の了解」はない

周囲の状況から判断する、何となくそういう雰囲気だ、いつもこうだからそうしよう

と日本人の長所でもあり短所でもあるこういう気質は、実は聴覚障害者、特に先天的失聴者には育つことが稀であると言われています。

本来、「雰囲気」や「微妙な判断」は視覚というよりも聴覚で覚えていきます。元々聴こえないため、微妙なさじ加減を経験することがなかったのです。自然に身に着くことがないので、仕事上でははっきり伝えてあげるしかないのです。

そして、聴覚障害があるのだから色々やってもらうのは当然!という様子に見える場合もあるでしょう。これも周囲の様子を聴覚で感じとりながら成長することができなかったのが大きな要因です。

むしろ、何でも言葉で表して意思疎通をする外国の人と似ているのかもしれません。

違う環境で成長し、考え方が違う相手であることを認識してもらえると、お互いの仕事がスムーズになることでしょう。

  • 補聴器は万全ではない

難聴者は、補聴器を活用すれば日常生活でのコミュニケーションはほぼ支障がないでしょう。ただ、それはあくまで「自分に話しかけられている」ことがわかるということが大前提です。

・目の前で話してもらうこと→口元や前後の内容からなるべく推察するようにしています。

・聴き取りやすい方向から話しかけてもらうこと→後ろから話しかけられた場合は「自分に」とは分からないことがあります。

・集団の場合は話す人がわかっており雑音が入らないこと→複数人が一度に話すと判別ができず、聴きとることができないでしょう。

聴覚障害の程度を周囲は理解していたとしても、「普通に」会話が出来ていた場合、相手に聴覚障害があるという感覚がマヒしてきて、今まで配慮してきたことを忘れがちになります。こうなると、本人から再度の配慮を依頼するのも気が引けますし、「聴こえているはずなのに…」という雰囲気が本人にも伝わります。残念ながら、こうしたストレスでうつ病を発症する障害者の方は多くいらっしゃるのです。

障害があってもなくても、人間関係でのトラブルは職場ではつきものです。

聴覚障害者の職場でのトラブルを未然に防ぐには、定期的な確認を忘れずにしていくことだけだと思います。

★コラムVol.5~車いすトラブル事例~ September 2, 2019

厚生労働省が充実強化に取り組んでいる障害者雇用は、目標数値や支援があるとわかっていても、実際に採用・雇用する現場では雇用者にどのように働いてもらえばいいかイメージができないのが実情でしょう。

先天的にしても、後遺障害にしても、歩行することが困難な下肢の障害によって「車いす」の生活となっている方がいます。

バリアフリー対応や周囲の配慮が多少あれば、車いすでの日常生活や日々の活動ができる方が多くいらっしゃるのが特徴です。

障害者と言われて、最もイメージしやすいのは「車いす」の方だと思われます。

その「配慮」は、実際に車いすに乗っている方でなければわからないことが多々あります。

通常考えられる車いすへの配慮は、どのようなものでしょう。

・段差のない出入り口

・移動しやすいオフィス

・開け閉めしやすいドア

・多機能トイレ

などでしょうか。

実際に障害者雇用を促進する場合に、このような設備があれば問題なく雇用することができると思います。

車いすに乗っていない我々が、車いすに乗っている方と一緒に働くには、という現実的なイメージはここまでかもしれません。

ただ、車いすに乗っている方からすると、「多少の不便さは慣れている」ということも考えられます。

・すべての段差が解消されていることはない

・車いすの幅に合わせた道幅が確保されているわけではない

・世の中には引き戸ばかりではなく観音開きのドアはたくさんある

・十分に多機能トイレが普及できているとは言えない

車いすで生活していく中で上記のようなことはすでに経験されているはずです。

それでも、日々の生活を車いすで送っているのですから、不便さを乗り越える「知恵や工夫」を身に着けているのではないでしょうか。

そして、何から何まで車いすに付き添って「介護」する必要はないのです。

トイレはスペースが確保されていればいつも通り自分で行けるでしょうし、ドアの開け閉めは難しいようであれば手伝うぐらいで問題はないのです。

一緒に働いていく仲間としての配慮は、車いすの方はそんなに多くを望んではいないとも言えます。

車いすの生活をしたことがない者にはイメージがつかない「問題」によって、車いすの方の雇用が促進されづらくなっている現実があります。

車いすの方にとって、「通勤」は雇用される上で最も重要視するべき問題です。

勤務先が自宅と目と鼻の先にあるわけではありません。通勤時間がかかる職場の場合、いくつかの方法を考えなくてはならないのです。

・自動車で通勤する

・公共交通機関で通勤する

・自宅を勤務先近所へ転居する

自動車での通勤は家族の協力が必要ですし、自分で運転するとなると手動式の免許取得や自動車の購入、駐車場確保の問題あります。そもそも、職場に駐車場がない場合もあります。

転居も家族がいる場合には了承が必要ですし、独身だったとしても費用がかさみます。

現実的な通勤方法は公共交通機関での通勤となりますが、これが一番の「問題」となります。

・一般的な通勤時間とは比にならないぐらい時間がかかる

最寄駅より1本で通勤できたとしても、エレベーターでの上り下りは想像以上に時間がかかります。また、乗降時には交通機関の方の手助けが必要となります。乗換がある場合には、同じ手順を繰り返さなくてはなりません。通常で考えられる何倍もの通勤時間がかかることになるのです。

・ラッシュ時の乗降車に対する周囲の反応

公共交通機関には、車いす専用スペースがとられている事が多いですが、ラッシュ時にはその場所が確保されているとは限りません。狭くなっている車内に車いすが入ってくることに露骨な不快感を示されることもあるのです。混雑時には周囲の視界が悪くなるため、視野に入りにくい車いすは押されて怪我をしたり破損する可能性があります。

車いすの方を雇用する、一緒に働く場合、何よりも「通勤への配慮」が必要です。

通勤時間の融通や在宅勤務との兼ね合いなど考慮することにより、車いすの方が働きやすい環境が整えられることでしょう。

★コラムVol.4~ADHD・LD(発達障害)とは~ July 8, 2019

ADHD・LD(発達障害)とは

 

最近、広く知られるようになってきた発達障害。

発達障害の中で最近注目されているのが、ADHD(注意欠陥多動性障害)とLD(学習障害)です。

特にADHDは、子どものころから症状があったものの、大人になってからうつ病などで病院を受診し検査をした際に診断されたり、近年話題に上がることが多く、認知度が上がったことにより、「自分もそうかもしれない」と受診して診断される人も多くいます。

診断が下ることで、自分の苦手分野への対応の仕方のアドバイスや対処方法、トレーニングなどを受けることができ、また、周りの理解を得ることで社会生活を過ごしやすくできる人が多いです。

大人になってからでも決して手遅れではないのですが、早期から診断を受け、それぞれの特性にあった対応やトレーニングをしていくことが、家庭・学校・職場などでスムーズな社会生活を送っていくために望ましいと言えます。

以下、それぞれの特性等についてご紹介します。

 

ADHD

自分の行動が抑制できないのが特徴です。

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・不注意 注意の持続の困難、好きなことには集中しずぎる、話を聞いていない、物事をやり遂げられない、順序だてられない、物を失くす・忘れる等。

例として、子どもも大人も勉強や仕事でケアレスミスが多い、忘れ物、なくし物が多い、作業などを順序だてて行うことが苦手等という症状があげられます。

・多動性 じっと座って居られない、高いところに上がる、急に走り出す、静かに活動できない、しゃべり過ぎる等。

例として、子どもなら落ち着いて座っていることが難しい、大人なら貧乏ゆすりなど目的のない動きをするという症状があげられます。

・衝動性 すぐ発言する、順番を待てない、他人を妨害する、我慢できない、深く考えずに行動する

例として、子どもなら相手の質問が終わらないうちに出し抜けに答えてしまう、大人なら普通なら言

ないようなことを思ったらすぐに口に出してしまうという症状があげられます。

これらの特徴の現れ方により、「ぼんやり、注意散漫なタイプ」「キレやすく衝動的なタイプ」「混合タイプ」に大きくわけることができます。

■LD

全般的にみれば知的な遅れや視覚・聴覚に問題がないものの、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する能力の内、特定の学習分野において習得と使用に著しく困難を示す様々な状態をさします。

知的発達に遅れが見られないために、周りからは「勉強ができない」「不真面目」などと誤解を受けることが多く、本人も頑張っても成果を感じられないために「どうせできないから、頑張っても仕方がない」「自分には能力がない」と自信・意欲・自己肯定感などが低下してしまうケースも多くみられます。

特性に応じた学習方法を採用していくことが大切だと考えられており、自信・意欲・自己肯定感を失くして、うつ病や引きこもりなどの二次障害が起きてしまわないようにしていく必要があります。

代表的なものとして次のものがあります。

・読字障害(ディクレクシア)

字を読むことに困難がある障害。「難読症」「読字障害」と呼ばれます。読むことができないと書くことも難しくなるため、「読み書き障害」と呼ばれることもあります。

文字をひとつひとつ、区切って読んでしまったり、本来は区切らない単語や文節の途中で区切りをいれてしまう、文末などは適当に自分でかえて読んでしまうなどの症状がみられます。

 

・書字表出障害(ディスグラフィア)

字を書くことが困難だったり、苦手だったりする障害。判読できない文字しかかけない、ある程度の年齢となっても鏡文字書いてしまう、文字がマス目や行からはみ出してしまうなどの症状がみられます。

 

・算数障害(セィスカリキュリア)

数の概念が理解できない障害で、読字障害や書字表出障害が影響している場合もあります。数を覚えるのに時間がかかる、数の大小の概念の理解が難しい、繰り上がりや繰り下がりの計算が難しい、九九が覚えられない、文章問題が解けないなど症状がみられます。

 

有名人の中には、楽天の三木谷社長やトム・クルーズ、スピルバーグ監督など、ADHDやLDを公表している人がたくさんいます。障害と上手につきあい、克服することで夢をかなえることも可能なのです。

★コラムVol.3~内部障害とは~ June 10, 2019

内部障害とは?~見た目にわかりにくい部内部障害者の就業や治療の実態~

内部障害とは、体の臓器に起こる障害です。食物の消化、排せつ、血液循環、呼吸など、生命を維持するのに必要な機能の障害が、内部障害なのです。

内部障害の種類「心配りとヘルプマーク」

厚生労働省の発表によると、18歳以上の内部障害者数は100万人以上となっています。内部障害は、外見からはわかりにくいため、なかなか周囲に理解してもらえない障害です。現在、多くの人が日々内部障害のために、制限された生活を余儀なくされています。

ちなみに身体障害者福祉法では、心臓機能障害、腎臓機能障害、膀胱・直腸機能障害、呼吸器機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害(HIV)、肝臓機能障害の7つを内部障害と定めています。

内部障害は総じて症状が重いのが特徴で、1級、2級の身体障害者手帳を持つ人の割合は、内部障害者のうち約6割にもおよびます。その理由は、内部障害のもととなる病気が慢性的に続いており、継続して治療が必要なケースが多いためです。 

■内部障害者の就業実態

内部障害者はどのような仕事でも就けますが、障害が重くなると仕事を続けられなくなって、辞めざるを得ないケースも少なくありません。就業率は22%前後で多くはありませんが、これは障害者枠で働いている人だけの割合です。内部障害は外見からは障害とわからないので、普通の採用枠で働いている人も多いと思われます。

従事している主な業種は、事務、技術職、サービス業などで、就業にあたり何か特別な配慮をしてもらうケースは少ないようです。内部障害の原因となる元の病気はそれぞれ違いますが、体調管理を行って無理をしなければ、どのような仕事にも就くことができます。その反面、仕事に就いていない人や、就いてもすぐに辞めた人の割合も多く、その多くの原因は、内部障害の元となった病気の悪化によるものと思われます。

内部障害の対症法

内部障害を改善する方法として、人工臓器を使う方法や透析法があります。内部障害を抱えている人の中には、原因となる病気の治療をしながら、食事療法を行っている人もいます。また、中には食事や運動を制限されるなど、不自由な生活を余儀なくされている人も少なくありません。

内部障害の人の中には、病気になった臓器や、手術や事故で失った臓器のかわりに、人工臓器を使っている人もいます。腎臓に重い疾患のある人が人工透析を受けたり、心疾患の人が心臓にペースメーカーをつけたりするのもこれに当たります。このほか、人工臓器には人工心臓弁、尿管ストマ、腸管ストマ(人工肛門)、ベンチレーター(人工呼吸器)などがあります。

■企業がすべき配慮

内部障害者の多くは重い内臓疾患を抱えていることが多く、定期的な通院が必要となるため、そのことに対する企業や周囲の同僚の理解が必要です。しかし、内部障害は見た目ではわかりにくいために、理解が得られにくいのが実情です。病気に支障が出ない範囲であれば、健常者と同じ仕事ができるために周囲も健常者として扱い、本人も特別扱いされるよりそのほうがいいと考えます。

しかし、定期的な通院は欠かせないため、その点に対する配慮が必要となります。また、仕事が忙しくなって無理をしないように、周囲が気を配ることも大切です。過労が続くと抵抗力が低下して、さらに重症化するおそれがあります。

また、抵抗力が落ちると別の病気を併発する可能性もあり、発症すると重くなる傾向があるので注意が必要です。これらの対策は重症化する前に講じなければならないことですが、職場の環境や雰囲気によっては、本人が言い出しづらくてつい無理をしてしまうケースもあるようです。しかし、それでは内部障害は進行するばかりなので、そうならないための職場の環境づくりも必要となってきます。

心臓にペースメーカーを使用している人は、電磁調理器具や店舗の入り口に設置してある万引き防止器具が発する電磁波による影響で、体調を悪くするケースがあります。そのため、内部障害者が働く現場でこういった問題がないかどうか、企業側は具体的に検討する必要があります。

★コラムVol.2~視覚障害・聴覚障害とは~ May 13, 2019

<視覚障害・聴覚障害とは>

視覚障害、聴覚障害とはよく聞く言葉ですが、具体的にどんな障害なのか、先天的な視覚・聴覚障害と後天的との違いなどについて詳しく説明していきます。 

視覚障害とは

視覚障害者の中には、視覚だけに障害のある人と、視覚と触覚、視覚と聴覚など、他の感覚障害を同時に持っている人もいます。視覚障害にはいろんなパターンがあり、症状の重さによって1級から6級まで分けられています。1級は両眼の視力の和が0.01以下で、6級は片眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下で、両眼の視力の和が0.2を超えるものと定義されています。この等級により、行政から受けられるサービスが違います。しかし、等級は視覚障害者が直面している問題とは、必ずしも一致しないようです。

 ・先天性と後天性

視覚障害者には、生まれつき目が見えない人と、生まれてから見えなくなった人がいます。先天性の場合は、盲学校に通って点字を習うなど、視覚に障害があっても社会に適応できる術を習うことができますが、ある程度大人になってから視覚障害になると、そういった教育を受けられないまま目の見えない生活をすることになります。さらに、後天的に目が見えなくなった人は、これまで視覚中心に生きてきた人生を急に変えざるを得なくなるわけですから、その苦労は並大抵のものではありません。

 

 

しかも、視覚障害者として生きるための点字すら習っていないのですから、これから生きていくためには大変な努力が必要となります。さらに、家庭を持ち仕事をしている最中に視覚障害となった方の場合は、これ以外に社会復帰に向けての訓練も加わるわけです。これらをスムーズに行うためには、周囲の理解も必要になります。

これまで健常者だった人が突然視覚障害になると、最初のうちはまったく行動ができなくなってしまいます。点字も読めず外に出ようにも杖の使い方もわからないため、家に引きこもりがちになってしまうのです。そのため、そこから立ち直るには、周囲の励ましと見守りが重要となります。

視覚障害でも、見える範囲(視野)が限られるのを視野障害と呼びます。ところで、視覚障害の種類によっては、ちょっとした光源をまぶしく感じることがあります。目の見えない人の中にサングラスをかけている人がいるのは、こういった事情もあるのです。企業の取り組みとしては、いたるところに点字を張ることと、なるべくバリアフリーにして、視覚障害者が安全で快適に仕事ができるように配慮する必要があります。

聴覚障害とは

聴覚障害にもいろんな段階があり、まったく聞こえない人もいれば、補聴器をつければ少しだけ聞こえる人もいます。また、先天性の聴覚障害で、生まれたときから聞こえない人もいれば、人生の途中で聞こえなくなった人もいます。聴覚障害の人が一番困るのは、電話できないことだと言います。

現代では、電話は重要なコミュニケーションツールです。いくらインターネットが発達し、LINEやSNSが普及しても、やっぱりコミュニケーションの最大のツールは電話です。そのため、電話が使えないことは、大きなハンディとなります。

また、聴覚障害はいろんな障害の中でも、見た目にわかりにくい障害ということもあって、誤解を受けやすいという問題もあります。たとえば、聴覚があることを知らない人から話しかけられた場合、聞こえないから知らん顔しているのを「無視された」と誤解される可能性があります。

さらに、「電車が止まってもアナウンスが聞こえない」「病院で待っているとき、名前を呼ばれてもわからない」といった悩みもあります。

いずれにせよ、言葉による情報が入ってこないことと電話を使えないことが、聴覚障害者の大きな悩みとなります。

また、音が聞こえないということは、音による危険の察知が遅れることになります。道路を歩いていても、背後から近づいてくる車の音が聞こえないのでは、避けられる危険も避けられなくなります。さらに、健常者に手話が通じないことも大きな悩みで、「緊急時や命に関わる場面で話が通じない」というのも、聴覚障害者にとっては深刻な問題なのです。