メゾン・シンビーオ(在宅就労の豆知識部屋)

こちらはシンビーオを通じて働いている方たちが運用するブログです
◇ポツンとA君ボッチ2/3◇
2024年04月18日(木) |

ご覧頂きありがとうございます。e3です!続編を待って下さった方々、下のイラストのように急いで頑張って作りました・・・読んでくださる優しいあなたに感謝です。・・・ではでは・・・(前回はこちらから)

4.遊びのルール

「もやしっ子」事件があってから、A君はT君と仲良くなった。ツネオ君はそれまでT君と仲が良かったが、この日から、ツネオ君とT君とは、少し距離を置いて別の子たちと遊んでいた。T君はA君を弟のように可愛がり、小学校帰りにA君の家まで遊びに呼びに来た。それから一緒にいつものお寺の広場へ行ってT君と一緒にいる仲間たち4~5人で田んぼのあぜ道を通り、子供達の「家観光」と称してA君を「ここはそうざぶろう(初代家主名)サナエの家、(早苗さんという名前の女子の家)・・・次は役場(父が役所勤め)のハジメの家~次は甚左衛門(初代家主名)ひとしの家・・・」と山の中の獣道を近道したり、暑くなったら川に飛び込み、魚を追い込んで捕まえて自由に遊んだ。

3時のおやつは、スイカ畑へ行って、カラスにつつかれて出荷できないスイカの綺麗なところだけ取り分けて食べた。夕方までヘトヘトになるまで遊んだ。
17時には、担当地区別の班に分かれて火の用心に行くのがルールだった。
全員大きな声で「マッチ1本火事のもと・・・」と村々を責任をもってまわる。
そのぐらいから、A君はT君の紹介で雑貨屋のT君の友達のお店で30円アイスをツケ(まとめて後払い)で食べれる身分になった。子供の間では普通なことで、母親が買い物ついでに清算することなっていた。A君はおばさんがツケを支払っていてくれていた。

5.ツネオ君負傷する

A君も田舎生活に少し慣れてきたころ、T君と朝早く待ち合わせて、カブトムシやクワガタを取りに秘密の木を揺らしに行った。一蹴りで、2~3匹落ちて来て、自分で飼う分以外は、カブトは2匹つがいで町に行けば50円で売れた。クワガタは倍の100円だった。(売るのは大人で代金は後でツケの還元になっていた。)そんなある日、いつもの広場で遊んでいるとツネオ君が小屋の上からカブトムシのようにA君の目の前に落ちてきた。

ツネオ君はバツの悪そうに苦笑いしていたがT君は「罰が当たった」といった。A君は意味が解らず、ツネオ君をみると、足が折れているようだった。A君はそれを見てすぐにツネオ君をお姫様抱っこでツネオ君の家に運び始めた。途中で後ろからT君と数人がどこで見つけたか、工事のネコを押して走ってきて、A君に追いついた。それからは、ネコにツネオ君を乗せて家まで送り届けた。村には医者はいないので車で町まで連れていかれたと後で友達から聞いた。

6.盆踊り

お盆には、帰省で村に帰る人が多く、夜も明るくにぎやかだった。A君の家には長男のお兄さんが仕事している東京から帰ってきていた。どこにあったのか、甘いクルミや大根おろしでお餅をついてをみんなで食べた。ジュースやビールも食卓に並んで、A君も久々の贅沢を満喫した。夜はお寺の広場に櫓がたち、太鼓をたたいてその周りを浴衣を着た人が踊ってた。

屋台はないが、各家で持ち寄った料理やビールやジュースを飲んで楽しんだ。A君はT君や友達、浴衣の女子も一緒に花火で遊んだ。真っ暗な川のほとりに皆集合して、花火をした。手持ちの花火から始まり、ドラゴンと呼ばれていた地面から1~2メートルの高さに噴水のように広がって噴き出すものは、周りを明るく照らし出して、とても綺麗で皆の顔がよくわかった。蚊に刺されるのも痒かったが、それ以上に、花火が綺麗で楽しかった。

A君は、田舎に来てよかったと思った。子供の間で喧嘩してもT君のような仲裁人や正義感のあるリーダーはいないし、泣いているツネオ君を慰める年少の子も女子もいなかった。幼稚園の先生のいうことを聞いて遊ぶお遊戯とは違うと思った。子供社会の行動の自由と友達との信頼、上下関係の厳しさと優しさを体感した。子供達だけで花火をする時も年少者や女子が優先で、男子は年長になるほど下の面倒を見て尊敬を集めていた。

花火をした時は、綺麗な情景をみんなと楽しく共有できて、一体感があった。本当にみんなと一緒で良かったと思った。
後でわかった事だが、花火や年中行事の必要なものは、年長代表のT君達が村長と話しあって、村長のツケで雑貨屋で買うのが伝統だった。子供の時から代々コミュニティーの伝統を受け継いで、自然と自由に遊ぶの中で村と子供、子供完で緩いルールがあり、社会人になる前に小さな社会体験していた。

7.ツネオ君の告白

楽しい時はあっという間におわり、ツネオ君が広場復帰したのはお盆が明けてからだった。村に帰ってきている噂は聞いていたが、みんななぜか、ツネオ君は広場復帰まで待とうといった。みんなに理由は聞いても「わからない」といわれた。理由は後でわかるが、この時は文字通り秘密を守るという村八分ルールが適用されていて理由を聞くのはタブーだった。A君は理由が気になって、不満そうにしていると、それに気づいたT君や年長の子から「後でちゃんとわかるから、今はみんなに黙っているように頼んでいる」「協力してくれ」といわれ、A君は仕方なく、T君達に協力した。ツネオ君が広場復帰したのは、それから数日してからだった。

復帰した日、ツネオ君はみんなに救護のお礼を言った。最後にA君の前に来て「ありがとう」とお礼を言った後なぜか小さい声で「ごめん」と謝った。モジモジしているツネオ君を見た一人の女子が、実は「ツネオ君が建物から落ちたのは、イタズラで屋根からA君めがけて飛び降りて失敗して、A君の前に落ちた」事を説明した。(みんな申し合わせて、ツネオ君の卑怯な事をしてバツの悪い、弱い立場を、ツネオ君自身で克服できるようやさしく待ってあげていたのだった。)

ツネオ君はA君に「悪かった」とポツリと言って頭を下げた。A君は「ケガ直ってよかったね」と言ってツネオ君に微笑んだ。みんなの雰囲気が柔らかくなって、A君は「みんなでだるまさんが転んだしよ~♪」と言って、ツネオ君を鬼に指名した。ツネオ君の鬼が終わって別の子が鬼がになると、ツネオ君は元気に笑って走っていった。その日の火の用心からツネオ君の代わりだったの女子とツネオ君が変わりA君・T君・ツネオ君は元通りに一緒の同じ地区を担当して火の用心を回った。

・・・ポツンとA君ボッチ 2/3 おわり・・・

みなさん、本当にお疲れさまでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。これであなたが優しい人と証明されました!おめでとうございます。また、支援担当・校正様はじめ、関連の皆様、今回もご協力ありがとうございました。次回最終3/3「8.泣いた赤鬼ごっこ」に続きます。・・・ではでは・・・

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