自分の取扱説明書の記事(前編・後編)と一緒に組み合わせると、さらに問題解決能力が深まります◎
もくじ
【問題の解決を図る】 問題焦点コーピング | ストレス自体に働きかけ、それ自体を変化させて解決を図ろうとする方法。 ●ストレスを遠ざける、ストレスから離れる、問題に直面した時に周囲に助けを求めるなど |
【認知を変える】 情動焦点コーピング | ストレス自体に働きかけるのではなく、考え方や感じ方を変えようとする方法。 ●ストレスによって生じた、悲しみや不安などの感情を誰かに話すことなどで、気持ちの整理や発散をする ●自分の頭に浮かんだ考えが妥当かどうか考えてみることで、自分の認知のパターンに気付いていくなど |
【ストレス反応の軽減を図る】 ストレス解消型コーピング | ストレスを感じたときではなく、感じてしまった後に身体の外へ追い出したり、発散させたりする方法 ●自分の好きなことをおこなって気分転換を図る など |
問題の解決を図る問題焦点コーピングは、2種類に分けられます。
1つ目が問題に焦点を当てる、問題焦点型コーピング。
2つ目が社会的な支援を探す、社会的支援検索型コーピングです。
認知を変える情動焦点型コーピングも、2種類に分けられます。
1つ目が、気持ちを整理、発散する、情動処理型コーピング、
2つ目が、考え方やとらえ方を変化させる、認知再評価型コーピングです。
最後に、ストレス反応の軽減を図るストレス解消型コーピング。
合わせて5つのストレスコーピングがあります。
問題焦点型コーピング | 社会的支援検索型コーピング | 情動処理型コーピング | 認知的再評価型コーピング | ストレス解消型コーピング |
問題に焦点を当てる | 社会的な支援を探す | 気持ちを整理・発散する | 感じ方や捉え方を変化させる | ストレスを受けてから、ストレス解消をする |
ストレスを遠ざける、ストレスから離れる。 | 問題に直面した時に、周囲に助けを求める。 | ストレスの原因自体を変化させることが難しい場合は、身近な人や専門家に話し、感情を処理、発散する。 | ストレスとなる出来事が起こったときに、自分の頭に浮かんだ考えが妥当かどうか考え、自分の認知のパターンに気づく。 | 気晴らしになることをする。好きなこと、癒されること、楽しいことなど… |
例:仕事がストレス…相談して仕事量を調整してもらう、仕事のやり方を見直す、一度休みをとるなど | 例:一人で抱え込まないようにする。医療・福祉などの社会的サービスを利用する | 例:日記や手帳に書き出す。自分の中にある感情を言語化することで整理もできる。 | 例:元気な時の自分ならどう考えるか、他の人がどんなアドバイスをくれるかを考える。 | 例:ストレスを根本的に解決することは出来ないが、受けたストレスによるストレス反応を軽減できる。 |
1.現状を把握すること(感情と事実を分けてとらえる)
2.自分の気持ちを感じ取ること
3.主体的に行動すること
4.様々な対処方法を持つこと
「問題を解決しよう」という意識をもってストレスコーピングを行うことが重要です。
状況を把握し、自覚的にストレス対策をすることで、コーピング効果が上がります。
就労に関連するストレス例(2つ)
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。
【例②】以前に起きたトラブルから、気まずい状態の同僚と、 一緒に仕事をしなければならなくなった。
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。 |
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→ 上司に相談して、業務量の調節をしてもらう。 → 業務効率を上げる方法を考え取り入れる。 → 残業せずに定時で帰る。 → 契約内容の見直しを提案する。など |
【例②】以前に起きたトラブルから気まずい状態の同僚と、一緒に仕事をしなければならなくなった。 |
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→ 出来る限り個人的な話はせずに距離を取る。 → 話し合いをして仕事がしやすくなるよう働きかける。 → 業務の配置換えを提案する。など |
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。 |
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→ 上司に業務量の相談をする。 → 定着支援担当に自分の状況や気持ちについて相談し、上司との合同面談を開いてもらう。 → タスク管理に便利なアプリケーションをスマートフォンに導入する。 → チームで行う業務であれば、業務分担の相談をする。など |
【例②】以前に起きたトラブルから気まずい状態の同僚と、一緒に仕事をしなければならなくなった。 |
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→ 上司に状況を説明して、同僚と話し合う機会を設けてもらう。 → 信頼できる他の同僚に、間に入ってもらい二人きりになることを避ける。など |
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。 |
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→ なぜ疲れているのか、自分の業務内容や、退勤後の過ごし方を整理する。 → 残業になってしまう原因を整理する。 → 人に自分の状況を話すことで、気持ちを整理、発散する。 → 自分がストレスに感じることを細分化して洗い出す。など |
【例②】以前に起きたトラブルから気まずい状態の同僚と、一緒に仕事をしなければならなくなった。 |
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→ なぜ気まずいと感じるのか、日記に書き出す。 → トラブルが起きた原因を整理し、今回も起こらないようにする。 → 一切関係のない友人と休日に話して気持ちを発散する。など |
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。 |
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→ 残業時間が長くなるのは、業務についてわからないことを上手く質問できないためだと気づき、残業自体ではなくコミュニケーションが苦手で疲れていると把握する。 → 上記のことから、コミュニケーションの方法を身につけることで疲労対策が出来ると、負のサイクルの例外を見つける。 |
【例②】以前に起きたトラブルから気まずい状態の同僚と、一緒に仕事をしなければならなくなった。 |
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→ 気まずいと思っているのは自分だけかもしれない(同僚の気持ちを聞いていないため) → 仕事仲間なので業務に差し支えないのであれば気にしなくていい、と考えを修正する。 → その業務以外では同僚と別の業務を行うので、そのことだけを過大評価しない。など |
【例①】残業時間が長くなり、疲れが取れずにストレスが溜まっている。 |
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→ 気持ちのストレスを発散するために、気の置けない友人と話す・音楽を聴く・サウナで汗を流す・歌を歌う・趣味に没頭する・部屋の掃除をする・動物を可愛がるなど → 体の疲れを癒すために、ゆっくりとお風呂に入る・早めに布団に入る・ストレッチをする、軽い運動をする、マッサージを受ける、アロマテラピーをする・栄養のある食事をとるなど |
【例②】以前に起きたトラブルから気まずい状態の同僚と、一緒に仕事をしなければならなくなった。 |
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→ 仕事以外の時間には仕事のことを考えずに済むよう、集中できるストレス解消法を取り入れる。映画やアニメを見る・漫画や小説を読む・裁縫・ランニング・楽器・料理など → 気持ちの発散のために、関係のない第三者である友人などに話してスッキリする・支援者に話して立場を理解してもらうことで不安や不満を共有するなど。 |
日常生活に関連するストレス例2つ
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。 |
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→ 一人暮らしを始める。 → 日中は家以外の場所で時間を過ごす。 → 折り合いの悪い部分について話し合いで解決しようとする。 → なるべく深い話をせず、集まる場に長居しない。など |
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。 |
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→ 頻繁な連絡や、何をしているのか言わなければならないことが苦手であることを伝える。 → 非表示設定にする、場合によってはブロックする。 → 返さずにそのままにしておく(返さないことが意思表示)。など |
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。 |
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→ カウンセラーやワーカーに家族と折り合いが悪いことを相談する。 → 同じ状況の友人に相談して、意見をもらう。 → 一人暮らし経験のある人に、一人暮らしついて教えてもらう。など |
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。 |
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→ 信頼できる身近な人に相談をする。 → 同じような経験をしている人に、どう対応しているのかを聴く。など |
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。 |
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→ 家族と折り合いが悪い部分はどこなのかを明確にする。 → イライラしていると同時に、受け入れてもらえない悲しさも感じていることに気づく。 → 心置きなく話せる身近な人に、自分の気持ちを話す。など |
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。 |
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→ なぜ「今何してる?」と言われることにストレスを感じるのか考える。 → 「今何してる?」と聞かれることがストレスなのか、その知人に聞かれることがストレスなのか、 頻繁な連絡がストレスなのかなど、自分が何を嫌だと思っているのかを明確にする。 …明確にすることで対処法を見つけやすくなる。 |
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。 |
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→・家族の誰かがイライラしていると、自分の気持ちが不安定になる傾向がある ・家族の優しい言葉の裏側を邪推して、「本当はこうおもっているのではないか」と考える癖がある ・喧嘩をするとき以外は仲がいいので、週5日くらいは問題なく過ごせている など、家族との出来事を自分がどう受け取っているかを改めて考える。 |
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。 |
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→・「今何してる?」と聞かれているだけなのに、暇そうだと思われているのではないか、 現在就労していないことを何か思われるのではないかと、悪い方に考えている ・知人に自分の気持ちや考えを伝えていないのに、嫌だと思っていることを察してほしいと思う ・誰にでもいい顔をしなければならないと思っている節がある など、自分の人付き合いで陥りやすい思考について、改めて考える。 |
【例①】実家生活で家族との折り合いが悪く、日々イライラしてストレスを感じている。 |
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→ イライラした気持ちをリラックスさせるために、植物を育てる・音楽を聴く・絵を描く・塗り絵をする・スクラッチアートをする・YouTubeで面白い動画を見る、など → イライラした気持ちをリフレッシュさせるために、サイクリングに行く・図書館へ行く・一人暮らしをしてみたい街を散歩する・シャワーを浴びる、など |
【例②】知人から何度も「今何してる?」と連絡がくることがストレス。 |
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→ スマートフォンの通知に意識がいかないよう、スマートフォンから離れた時間を過ごせるストレス発散方法を試す。散歩する・スポーツをする・楽器を演奏する・料理をするなど → 充実した時間を過ごして後ろめたさも感じなくなるようなストレス発散方法を試す。読書をする・勉強をする・メイクの練習をする・スポーツをする・掃除をするなど |
ストレスの最中にいるときは、そのことで頭がいっぱいになってしまうかと思います。
困り事があっても、人に相談することをためらってしまったり、
相談することが思い浮かばないほど、考えが凝り固まってしまったり…
ストレスの原因を解消することが難しいことも多くあるかと思いますが、
ストレスだと思っているものの受け止め方を変えることで、ポジティブな側面が見えてくることもあります。
他にも、ストレスを感じてからどのように対処すると自分が心地よく過ごせるかを、
意識的に探してみると、自分に合った方法が見つかるかもしれません☺
maria