
皆さんは突然、自分の感情のコントロールができなくなったことはありませんか?
急にイライラして不機嫌になったり、訳もなく悲しくなったり、突然不安になって落ち込んだり…😣
感情の波や気持ちの変化は誰にでも起こりますが、気持ちが不安定になって感情の起伏が激しくなると、気が休まらず疲れやすくなり、心身ともにとても辛い状態になります。
今回は情緒不安定になる原因や対処法などについて解説いたします。
情緒不安定とは、感情の波が大きく、精神的に落ち着かない状態のことを指します。
具体的には、突然落ち込んだり、涙が流れたり、些細なことでイライラしたり、攻撃的な行動が見られるのが特徴で、疾患や障害ではありませんが、不安定な気持ちに振り回されて日常生活や仕事に支障をきたすこともあります。
情緒不安定は一時的な場合もありますが、精神疾患や身体疾患が原因となることもあります。
また、情緒不安定が続くことで新たな疾患を引き起こす可能性もあるため、早めの対処が必要です。
情緒不安定な時に現れる症状は個々によって異なりますが、特に前触れやきっかけがないまま、突如として感情をコントロールできなくなることがあります。
- ・感情の起伏が激しい
- ・些細なことでイライラする
- ・突然ネガティブな気持ちになる
- ・理由もなく涙が出る
- ・深く眠れない、眠っても疲れが取れない
- ・気力が湧かない
- ・仕事や趣味に集中できない
- ・わけもなく悲しくなる
情緒不安定はさまざまな原因が重なって引き起こされますが、主に「精神的」な原因と「身体的」な原因の二つに分けられます。
1.精神的な原因
人は誰しもショックな出来事や人間関係の問題、仕事の悩みなどが自分でも気づかないうちにストレスとして精神的な負荷をかけてしまうことがあり、そういったストレスや不安が蓄積すると自律神経のバランスが崩れ、情緒不安定な状態になることがあります。
また、情緒不安定はうつ病などの精神疾患の症状としても現れることもありますが、精神障害の診断を受けていない方でも、過去の辛い出来事や心の傷が影響して起こる場合もあります。
2.身体的な原因
身体的な疾患や痛み、慢性的な睡眠不足や生活リズムの乱れ、アルコールやカフェインの過剰摂取が自律神経に影響を与え、情緒不安定になることがあります。
また、身近な人やペットとの死別、人間関係のトラブルなど、さまざまな要因によって情緒不安定を引き起こすことがあります。
特に女性はホルモンバランスの変化によって精神的に不安定になりやすい傾向にありますが、男性でも男性ホルモン・テストステロンの低下が情緒に影響を及ぼすことがあります。
他にも転職や新生活などの環境の変化や、日照時間が変化する季節の変わり目も情緒が不安定になりやすい傾向があります。
1.まずは深呼吸しよう
「深呼吸」をすることは副交感神経を刺激し、自律神経のバランスを整えて心を落ち着かせ、心身ともにリラックスした状態に導いてくれます。
人間は緊張している時は浅く荒い呼吸になり、リラックス時には深くゆっくりとした呼吸になります。
気持ちを落ち着けたい時は、腹式呼吸を取り入れてみましょう。
腹式呼吸は息を吸いながら腹部を膨らませる方法で、ゆっくりとした呼吸が副交感神経を刺激して、
心を落ち着ける効果があります。
2.セロトニンを増やす!
セロトニンが不足すると情緒不安定になりやすいとされています。
これを改善するためには、朝起きた時に日光を浴びること、ウォーキング、ストレッチ、スクワットなどのリズミカルな運動を行うこと、そしてバランスの取れた食事を心がけると効果的です。
3.自分を客観視してみよう
客観的に自分を見つめることで、目の前の出来事に対して冷静さを保つことができます。
これは脳科学で「メタ認知」と呼ばれ、繰り返し練習することで自分の考えや感情を客観的に見つめることができ、冷静に物事を判断できるようになる、というものです。
具体的には、自分がイライラしていることを客観的に認識できると、その感情をコントロールしながら次の行動を計画・調整することができるようになります。そうすると情緒が安定し、冷静な意思決定を下すことができるようになるため、目の前の事柄に集中したり、周囲の人々に気を配ることができるようになります。
4.自分の気持ちを整理する
その日の出来事や自分の気持ちを思いのままノートなどに書き出すことは、情緒不安定な状態の解消に効果的な作業です。
この手法は「ジャーナリング」と呼ばれ、書く瞑想とも言われています。
ジャーナリングは頭に浮かんだことをありのままに書き出すことで自分自身への理解を深め、自分の考えや感情を客観視することや心の整理に非常に役立ちます。
特に在宅ワークでは悩みを一人で抱えがちになってしまうことも多いと思います。
そんな時はノートに思いを吐き出すことでストレスを軽減する助けになるかもしれません。
5.今の自分の気持ちを受け入れてあげよう😊
情緒不安定な時はネガティブな感情を抱きやすく、自分を受け入れにくいかもしれませんが、無理に感情を抑え込まず、そのままの気持ちを受け入れてみるのも一つの方法です。
自分の感情を否定せずに認めることで心の負担が軽減され、落ち着きを取り戻すことができる場合があります。無理に感情をコントロールしようとせずに、素直に向き合って、認めてあげましょう。
その時は「人間だから誰でも感情の波はあるよね」「無理しなくていいよ」「今はそのままでいいんだよ」などと言い聞かせると、心が落ち着くことがあります。
わけもなく自分の気持ちに振り回されてしまったり、何故か突然ネガティブな感情に襲われてしまうことは誰にでもあると思います。心穏やかに過ごしたくても、気持ちがざわついて感情の波の大きさに抗えず、自分を否定したくなってしまう時もあります…
そのような時は投げやりになったり、無理に頑張ろうとしたりせずに、まずはひと呼吸。
そして上記の方法を試してみてください。
呼吸を整えて心を落ち着かせ、心身ともに力を抜いて、リラックスすることを意識してみましょう。
心が乱れて疲れやすくなった心と身体を休めるためには、十分な睡眠と栄養をとることも大切です。
しかし、情緒不安定な状態が長引いている場合は一人で考え込むことはせず、心療内科や精神科、婦人科などを受診し、治療を受けることも検討してみましょう。