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【知って労わろう❤こころとからだ】精神の安定や睡眠の質も向上!~緑茶の効果について~

はじめに

お茶を飲むとホッとする😊という方も多くいらっしゃると思います。家事や仕事の合間に、食事の際に、普段から何気なく飲んでいるお茶ですが、実に様々な効能を持ち合わせていることをご存知でしょうか。特に緑茶にはリラックスする成分が多く含まれているため、心を落ち着かせる作用が高く、メンタルヘルスに良い影響を与えてくれます。

今回は緑茶の成分と心身にもたらす効果について解説いたします。

緑茶に含まれる主な成分

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①テアニン

テアニンは緑茶に含まれる旨み成分アミノ酸の一種で、リラックス作用が高く、ストレスの緩和や緊張、疲労、不安を和らげる効果が期待されています。さらに、脳がリラックス状態の時に出るアルファ波を増加させる働きもあり、リラックスすると副交感神経も活性化するため、イライラした気分を抑制する効果があります。

他にもテアニンには睡眠の質を改善する効果が期待できることが研究で示されているそうです。テアニンには脳の興奮を抑えて神経を落ち着かせる効果があり、緑茶に含まれたカフェインの興奮・覚醒作用をテアニンが適度に抑制し、和らげるという役割を果たしています。そのため、テアニンを摂取すると睡眠が安定して中途覚醒も減り、スッキリと目覚めることができるといわれています。

さらにテアニンはセロトニンやドーパミンなど神経伝達物質の分泌を促す効果もあるため、記憶力や集中力を高めたり、憂鬱な気分を軽減する効果も期待できます。

②カテキン

カテキンは緑茶に多く含まれるポリフェノールの一種で、お茶の苦みや渋みの成分です。カテキンには抗酸化作用や抗炎症作用があり、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する効果があります。さらに血糖値、血圧、血中コレステロール値の上昇を抑制し、生活習慣病の予防にも効果があるそうです。

研究によると、カテキンには認知機能の低下を予防する効果があることが示されており、カテキンの一種であり特に抗酸化作用が強いとされているEGCG(Epigallocatechin Gallate:エピガロカテキンガレート)は、脳の神経細胞の成長を促進し、記憶に関与する海馬の萎縮を抑制する効果があると期待されています。

その他にもカテキンには虫歯予防、口臭予防、美肌効果、アンチエイジング効果などもあり、多くのサプリメントや健康食品が市販されています。ただし、血圧を下げる薬を服用している場合は薬の作用に影響する場合があるため、必ず医師に相談してから摂取するようにしてください。

③カフェイン

カフェインは脳の中枢神経系を刺激して交感神経を活性化し、覚醒作用により頭が冴えて眠気を軽減するため、日中などの活動的な時間帯の摂取が適しています。一方で、前述のテアニンは副交感神経に作用してリラックス効果を高めるため、休息時の摂取が最適です。

カフェインとテアニンの相互作用によって自律神経のバランスを整え、集中力とリラックス効果の相乗効果も期待できますが、空腹時に濃い緑茶を飲むと胃腸に負担がかかる場合があります。胃腸が弱い方、妊娠中や授乳中の方も摂取を控えた方がよいでしょう。

④ミネラル

緑茶のミネラル成分にはカリウム、カルシウム、マグネシウム、フッ素などが豊富に含まれており、カリウムは体内の塩分を排出する効果が高く、血圧を安定させたり、むくみの防止や熱中症対策にも役立ちます。その他にもカルシウムやフッ素は丈夫な骨や歯の形成と健康維持に、マグネシウムはエネルギー代謝の活性化や便通の改善に効果があります。

⑤ビタミン類

緑茶にはビタミンC、ビタミンE、β-カロテン(ビタミンA)など、さまざまなビタミンが含まれています。ビタミンCにはコラーゲンの生成を助けてシミやそばかすを防ぎ、強い抗酸化作用によって紫外線による肌のダメージを防ぐなどの美容効果があります。また免疫力を向上させる作用があることから、風邪や食中毒の予防にも役立ちます。さらにビタミンEも抗酸化作用が高いことから老化防止や動脈硬化の予防に、β-カロテンは目や皮膚、粘膜の健康維持に効果を発揮します。

一般的に、ビタミンCは熱に弱い性質を持ちますが、緑茶に含まれるカテキンの抗酸化作用によって成分が守られるため、熱いお湯で淹れてもビタミンCが壊れにくく、温かい緑茶でも栄養を損なうことがありません。

テアニンを多く含む緑茶

緑茶の中でも高級茶として知られている玉露抹茶にはテアニンが豊富に含まれています。

通常の茶葉は光合成によってテアニンがカテキンに変化しますが、玉露や抹茶は直射日光を遮って栽培されるため、カテキンの生成が抑制されてテアニンが多く残り、茶葉の旨み成分を引き立たせる栽培方法で作られているためです。

ただし、玉露にはカフェインがコーヒーよりも多く含まれているため、カフェインの摂取を気にされている方や妊娠・授乳中の方は控えていただいた方がいいでしょう。

効果的な緑茶の飲み方

緑茶に含まれるテアニンやカテキンは、継続的に摂取することでその効果を発揮します。1日に2~3杯を目安に毎日飲むこと、特に玉露や抹茶などテアニンが豊富な種類を選ぶと、より効果的です。

テアニンは水温が低いほど多く抽出されるため、50℃~60℃程度の比較的低い温度でじっくり時間をかけて淹れるとよいでしょう。一方、カテキンは80℃以上の高温で淹れると効果的に抽出されます。高温で淹れると緑茶に含まれる渋み成分であるカテキンがより溶け出しやすくなるため、カテキンの摂取量を増やしたい場合は熱湯で淹れるとよいでしょう。

おやすみ前に緑茶を飲む場合は、お茶に入っているカフェインの作用で眠りにつきにくくなる可能性が高いため、就寝の3時間前ぐらいまでに飲むようにしましょう。さらにカフェインに敏感な方には「水出し」での抽出方法がおすすめです。カフェインは熱に溶けやすい性質を持っているため、水で時間をかけて抽出することでカフェインの溶出量が抑えられます。カフェインが少ない水出し緑茶はリラックス効果の高いテアニンがより多く抽出されるため旨み成分も高く、快眠に役立ちます。就寝の2時間前ぐらいから1時間前までの摂取が適しています。

おわりに

緑茶は日本人にとって昔から身近な飲み物ですが、最近ではお茶を飲む習慣が減少している傾向にあるようです。生活スタイルの変化から、手軽に飲めるペットボトル茶などの「茶飲料」が普及したことや、近年のタイムパフォーマンス重視の生活環境において、急須でお茶を淹れる機会はかなり少なくなっているのではないでしょうか。

しかし日常生活に緑茶を飲む習慣を取り入れると、美容面でも健康面でも心身に非常に良い影響をもたらしてくれます。忙しい日々の中でも、心を落ち着けるリラックスタイムはとても重要です。そんな大切な時間のお供に「心にも身体にも効く」お茶を楽しむことで、心身を癒してリフレッシュしましょう。心が疲れた…と感じた時には、緑茶を飲んでホッと一息ついてみませんか😊じっくりと美味しくお茶を淹れるところから、素敵なリラックスタイムをはじめてみましょう。