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【知って労わろう❤こころとからだ】夏でも冷えにはご用心😨~冷房病の症状と対策~

はじめに

夏場でもオフィスや電車、お店など冷房が効いている場所で、寒い!と感じることはありませんか?

薄着になる夏場は長時間冷えた環境にいると徐々に手足が冷えてしまうため、夏でも冷えには注意が必要です。さらに冷たい飲み物や食べ物で体の芯から冷えてしまうこともありますよね😨

今回は夏に陥りやすい冷房病による体調不良の症状や冷えを改善する方法について解説いたします。

夏の冷え性の原因とは?

夏の冷え性の原因の一つは冷房によるものです。

特に薄着で冷房の効いた場所に長時間いると、体の表面だけでなく内臓まで冷えてしまうことがあり、その影響で体にさまざまな不調が現れます。正式な病名ではないですが、エアコンによる冷えからくる体調不良は「冷房病(クーラー病)」とも呼ばれています。

冷房で体が冷えてしまうと、夏の暑さに対処するために、体はよりエネルギーを消耗してしまいます。

さらに夏バテによって食欲が低下すると、このエネルギーを生産するために必要な栄養素が不足する可能性があり、食欲不振が続いてしまうと日々のストレスや疲労によって自律神経が乱れて血行が悪くなり、冷え性がさらに悪化するという悪循環に陥ることがあります。その結果、頭痛やめまい、倦怠感、疲労感といった夏バテの症状が現れることがあります。

また、筋肉量が熱の生成に影響するため、一般的に女性は男性よりも冷えを感じやすい傾向にあります。しかし、デスクワークなどで長時間座っていると、筋肉量が多い男性や若い人でも冷えによる不調が現れることがあるそうです。

また、冷たい飲食物を摂取する機会が多くなると、内臓が冷えてしまいます。この冷えた内臓を温めるためには、多くのエネルギーが必要です。特に夏にお腹の不調を感じる方は、冷たい物の摂り過ぎが影響している可能性があります。

冷房の効きすぎで現れる症状

自律神経の乱れ

暑い環境では私たちの体は汗をかいたり、血管を拡張させたりして体内の熱を外に出そうとします。

しかし、冷房によって体が冷えてしまうと、体温を逃がさないようにするために血管が収縮して血流が悪化し、冷えなどの症状が現れます。この状態が続くと自律神経にダメージが蓄積され、体温調節がうまくできなくなります。

だるさや疲れやすさ

冷房の効いた部屋と暑い屋外を行き来すると、体は大きな気温差に影響されて交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。すると血行が悪くなって疲労が蓄積され、だるさや疲れといった症状が現れます。冷房病になると自律神経のバランスが崩れるため、体が温まりにくくなり、汗をかくことも難しくなります。

血行不良

体が冷えると血流が滞ってしまい、頭痛や腹痛、肩こりなどの身体的症状が現れるだけでなく、不眠ややる気の低下といった精神的な症状も引き起こされることがあります。特に夏場は薄着で過ごす方が多いですが、冷房の効いた部屋で肌を露出していると冷気が直接肌に当たり、体が冷えやすくなります。すると手足などの末端の血流が悪化し、冷え症と同じような状態になることもあります。

冷房病・冷え性の対策

冷房の風向と設定温度を調節しよう

まず、エアコンの風向きを上向きに設定し、冷気が直接体に当たるのを防ぎましょう。

冷気は足元にたまりやすいため、風向を調節することで足の冷えを防ぐことができます。また、扇風機やサーキュレーターを併用して冷気を効率的に循環させると、より快適な環境を作ることができます。

エアコンの設定温度については、外気温よりも4~6℃低く設定することが推奨されています。一般的には25~28℃が適切とされていますが、体感温度には個人差があるため、自分が「寒い」と感じない、快適な温度に設定することが大切です。

適度な運動と服装選びをしよう

冷房の効いた部屋で長時間過ごす際は、定期的に立ち上がったり体をほぐして、血液を循環させることを意識しましょう。特にふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、屈伸運動を行うことで血液の流れをスムーズにし、循環を促します。他に「かかと上げ」や「つま先上げ」を繰り返すことも効果的です。

また、冷え性対策にはカーディガンや膝掛け、薄手の腹巻、ハイソックス、レッグウォーマーなどを活用するとよいでしょう。

心身をリラックスさせよう

体を温めることは冷えを改善するだけでなく、心のリラックスにもつながり、自律神経のバランスを整える効果があります。夏場でもシャワーだけでなく湯船に浸かると、全身の血行が改善されて疲労の回復にも効果的です。

手軽にできる冷え対策としては腹式呼吸がおすすめです。吸う時間を短く、吐く時間を長くすることがポイントで、吐く際には副交感神経が優位になり、血管が拡張して血流が促進されます。腹式呼吸は目を閉じて行うことでリラックス効果が高まり、より効果的に冷え対策をすることができます。

体が温まる食事をとろう

夏場は冷たい食べ物が欲しくなりますが、体を温める食材を意識的にとることが大切です。

しょうが、にんにく、ねぎ、ニラなどの薬味や、七味唐辛子、こしょう、山椒などのスパイスを使って、炒め物や汁物、麺類に加えるのもいいですね。また、大根・人参・ごぼうなどの根菜も温熱作用があり、冷え対策に役立ちます。

さらに、血流や代謝を促進する発酵食品も効果的です。納豆、漬物、甘酒、ヨーグルトなどを積極的に取り入れることで、体の内側からの冷えを予防することができます。

冷えない体を作るためには、栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に筋肉の熱産生に必要なたんぱく質をしっかり摂ることが重要です。

おわりに

近年、日本では温暖化や気候変動の影響から暑くなりだす時期が年々と早まり、暦的には秋を迎える時期でさえも日中の最高気温が真夏並みに高い日が増えるようになりました。このような環境の変化で、空調を整えるためにエアコンを使用する時間も時期も長くなり、その弊害として冷房病のようなさまざまな体調不良が現れるようになりました。

睡眠不足や日々のストレスでも自律神経が乱れて冷房病になりやすくなりますので、夏場は規則正しい生活と十分な睡眠を心がけましょう。そして冷たい食事と飲み物の摂りすぎにも注意して、冷房が効きすぎていると感じた場合は衣服に気を付けたり、寒いことを我慢せずに周囲に相談して、しっかりとした体調管理を行いましょう。