
近年において、「白湯(さゆ)」は健康や美容に良いとして注目されるようになり、手軽さも相まって取り入れている方も多くいらっしゃると思います。
しかし実際は「どのような効果があるの?」「どのようにして飲むのが一番いいの?」と疑問に思っていませんか?そこで今回は白湯がもたらす様々な効果と、正しい作り方や摂取量、そして最も効果的な摂取のタイミングについてご紹介いたします。
白湯は古代インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」が起源であると言われており、体内の毒素を排出して浄化し、体のバランスを整えて健康を促進するデトックスドリンクとして用いられてきました。日本でも古くから白湯や湯冷ましは薬を飲む際や健康法の一つとして飲まれてきたそうです。
白湯は単に温めたお湯ではなく、沸騰したお湯を約50度前後に冷ましたものです。一度沸騰させているため、水道水に含まれるカルキなどの不純物が取り除かれ、口当たりが柔らかくなり、飲みやすいのが特徴です。
基礎代謝をアップ
白湯を飲むと体が内側から温められるため、胃腸などの内臓の働きが活発になり、血行が促進されて全身の血流が改善します。「基礎代謝」とは、人間が生きていくうえで欠かせない生命活動(心臓を動かす、呼吸をする、体温を維持する、など)において、「何もしなくても」無意識のうちに消費される必要最低限のエネルギーのことを指します。基礎代謝は年齢や性別、体格による変動はありますが、内臓の温度が上がると基礎代謝量は約10〜12%上昇すると言われています(基礎代謝への効果には個人差があります)。
冷え性の改善
血行が悪いと、手足などの末端に血液が十分に届かず、冷えを感じるようになります。「冷えは万病のもと」というように、冷え性になると様々な体の不調が引き起こされます。冷え性の主な原因は血行不良とされていますが、白湯を飲むと体が内側から温まり、全身の血行がよくなるため、冷え症の改善・緩和につながります。
デトックス効果
白湯を飲むと胃腸が温まって活性化され、腸の蠕動(ぜんどう)運動も促されて消化能力が高まるため、便秘の改善が期待できます。また、血流が促進されることで老廃物を運ぶリンパの流れも活発になるため、老廃物の排出がスムーズになり、代謝が上がることでむくみの軽減や肌荒れの改善にもつながります。
免疫力アップ
腸には免疫細胞の約7割が集中しており、腸が冷えると免疫力が低下すると言われています。しかし白湯を継続的に飲むことで腸が温まると、免疫力の向上が期待できます。体温より高い温度の白湯を飲んで内臓が温まり、体温が1℃上がると免疫細胞が活性化して免疫力が約30%アップするともいわれており、さらに腸の働きが良くなると老廃物の排出が促されて腸内環境が整い、免疫機能のサポートにより高い効果が期待できるようになります。
美肌効果
肌は新しい細胞が生まれ、古い細胞が角質となり剥がれ落ちて肌が生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返します。細胞が生まれ変わるには、血液によって運ばれる酸素や栄養素が不可欠です。しかし、血流が滞ると細胞に十分な栄養が届かずにターンオーバーのサイクルが乱れ、肌荒れを引き起こすことがあります。白湯を飲むことで体が温まり、血流が改善されると細胞に酸素や栄養素が行き渡りやすくなり、ターンオーバーが促進されて美肌につながります。また、血行が良くなると顔色が良くなって透明感がアップし、老廃物の排出も促進されるため、ニキビや肌荒れ、くすみの予防や改善にも効果が期待できます。
ダイエット効果
既述の通り、白湯を飲むと内臓が温まることで基礎代謝量がアップして脂肪燃焼効果が高まるため、白湯はダイエットに効果的です。また、食事の前に白湯を飲むことで、一時的に胃が満たされて満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。白湯を飲めば必ず体重を落とせるわけではありませんが、ダイエット効果を高めるためには、白湯と合わせてバランスの取れた食事や適度な運動を取り入れることが大切です。
手順
1.やかんや鍋に水を入れて火にかけ、強火で沸騰させます。
2.沸騰したら蓋を外し、弱火にして10分~15分ほど火にかけ続けます。
3.火を止め、自然に冷まして飲みやすい温度の50~60℃くらいになったら完成です。
白湯に使用する水は、水道水でも市販のミネラルウォーターでも、飲料水であればかまいません。
ただし、水道水には残留塩素などの不純物が含まれているため、やかんなどで10分以上沸騰させ、その後自然に50度前後まで冷ましましょう。沸騰後もしっかりと煮沸することで不純物やカルキ臭が取り除かれ、まろやかな口当たりの白湯になります。
電子レンジを使って白湯を作る方法がありますが、電子レンジで作る場合、不純物が十分に除去できない可能性があるため、ミネラルウォーターを使用することをおすすめします。
白湯を飲むのに最適な時間帯は、起床後、食事中、そして就寝前です。
白湯は少しずつ飲むことで効果が高まります。体が一度に吸収できる水分量は約200〜250mL程度であり、完全に吸収されるまでには20分〜30分の時間がかかるため、一度に大量に摂取してしまうと体内に水分として吸収されず、尿として排出されてしまいます。そのため、一度に飲む白湯の量はコップ1杯分(150-200ml)までにし、下記のように1日の中で何度かに分けて飲むようにしましょう。
白湯には多くの健康効果がありますが、飲み過ぎには注意が必要です。白湯の1日の推奨摂取量は600mlから800ml程度とされています。一度に大量に摂取すると胃液が薄まり、食べ物の消化や吸収が妨げられる可能性や、過剰な水分摂取によって体の電解質バランスが崩れたり、むくみの原因になる可能性があります。
白湯が飲みにくい場合は、アレンジを加えることで飲みやすくする方法があります。例えば、レモンを絞ったりスライスして白湯に浮かべると、レモンに含まれるクエン酸が消化を促進し、血流の改善にもつながります。また、体を温める効果の高い生姜のスライスやむくみの解消に効くハチミツを加えることで風味が増し、健康効果も期待できます。
さらに、ミントやローズマリー、レモングラスなどのリラックス効果やリフレッシュ効果のあるハーブをカップに入れて香りを楽しむ飲み方もおすすめです。塩味や酸味がお好みの方には梅干し入りの白湯や、便秘でお困りの方には少量のオリーブオイル(エキストラバージン)を入れて飲む方法もあります。オリーブオイルの主成分であるオレイン酸には腸の動きを活発にして、お通じを出しやすくする効果があり、また少量のオイルを白湯に入れることで、油膜が白湯に蓋をするような状態になるため温度が下がりにくくなり、保温の面でも役立ちます。
これらのアレンジは、あくまでも飲みやすくするための風味付けや美容・健康効果を高めるためのものです。そのため、大量に調味料を加えるようなことはせずに、ご自身の体調や気分に合わせて調整しながら楽しむようにしましょう。
白湯は代謝を上げてデトックス作用を高めたり、免疫力を向上させるなど、非常に多くの健康効果が期待できます。体を内側から温めることで様々な体の機能が向上し、冷え性や便秘の改善・緩和にも役立ち、美容面での効果も高いことから年齢・性別を問わず、誰でも簡単に取り入れられる健康法です。
白湯はとても手軽に作れる「健康飲料」です。外出する際は朝にお湯を沸かして保温マグに入れておくと、持ち歩く時にはちょうど良い温度で飲むことができます。さらに、夜寝る前にお湯を沸かして保温マグに入れておけば、朝はそのまま飲むことができます。
白湯による健康効果は継続することで高まります。時にはアレンジを加えながら、「体がよろこぶ😀」白湯習慣をぜひ取り入れてみてください。