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ご当地おでんのご紹介(九州地方)
2025年12月05日(金) |

九州のおでん

こんにちは、本記事では九州地方各県のおでん、またはおでんの具材をご紹介します。


佐賀

玉ねぎの丸ごと煮

佐賀県は玉ねぎの産地としても知られており、地元の食材を活かす形で、玉ねぎを丸ごと使う食べ方が一部の家庭や飲食店で親しまれています。

玉ねぎを丸ごと長時間煮込むことで、玉ねぎ本来の強い甘みが引き出されます。

煮崩れる寸前まで柔らかくなり、トロトロとした食感になるのが特徴です。

飴色になった玉ねぎが、おでんの出汁をたっぷりと吸い込んでいるため、箸で割るとじゅわっとジューシーな出汁が溢れ出します。

丸ごと煮る場合、玉ねぎの中心まで火が通り、味が染み込みやすくなるように、根元の硬い部分に十文字などの切り込みを入れるのが一般的です。

玉ねぎの持つ甘みと旨みが煮汁に溶け出すため、おでん全体の出汁に深いコクと優しい甘さが加わります。


福岡

餃子巻(ぎょうざまき)

福岡、特に博多の屋台などで非常に人気のある、おでんの定番具材です。

魚のすり身(練り物・さつま揚げ)で、餃子を丸ごと1個または半分包んで揚げたものです。

形は、餃子の皮の両端がすり身から少しはみ出しているものや、全てすり身で覆われているものなど、バリエーションがあります。

すり身はプリッとした弾力があり、中に入った餃子の餡と皮は出汁を吸ってとろりとした食感になります。

ジューシーな餃子の餡の旨みが、おでんの出汁と相まって、通常のあっさりした具材の中で良いアクセントになります。

福岡(博多)のおでんには欠かせない名物として広く認知されており、スーパーでも市販されています。


熊本

燻製かまぼこ

特に天草(あまくさ)地方、なかでも牛深(うしぶか)の伝統的な特産品です。

燻製独特の芳醇な香りが強く、魚特有のにおいが苦手な人でも食べやすいとされます。

伝統的に天草産の松の木(幹)などを用いて燻製されることが多く、この松の木の香りが独特の風味を生み出しています。

燻製によって、一般的な白いかまぼことは違い、表面が茶色または飴色に近い色合いをしています。

スケトウダラなどの白身魚を使う一般的なかまぼこと異なり、地元のアジ(鯵)やイワシ(鰯)といった青背魚が主原料に使われることが多いです。

青背魚を使うのは、燻製した際に苦みが出にくいという理由もあります。

昔、冷蔵庫がなかった時代に、魚のすり身を保存性を高めるために燻製にしたことが始まりとされる、天草の伝統的な保存食です。

ふんわりとした食感と魚の旨味、そして燻製の香りが口いっぱいに広がります。

地元産の塩を使用するなど、素材にもこだわりが見られます。

おでんに入れると、その燻製の香りと旨みが溶け出し、昆布や鰹節ベースの出汁に深みと独特の風味を加えます。


大分

おおいた味力おでん鍋(おおいたみりょくおでんなべ)

大分県臼杵市(うすきし)の老舗メーカー「カニ醤油」の黒だし(黒だし番長)をベースに、各具材の旨みが溶け込んだ出汁(スープ)が特徴のおでんです。

たまご、大根が定番の具として使われます。

その他に地域特有の具としては、エソのすり身揚げ(佐伯市などの魚の天ぷら)や豊後牛(竹田市など)、乾し椎茸(豊後大野市など)桜王豚ソーセージ(国東市などの桜王豚)、冠地どり手羽元(大分県のブランド鶏)が使われます。


長崎

長崎おでん

長崎名物の飛魚(あご)をベースにした出汁が使われ、上品でコクと旨味のあるうす口の味のおでんです。

醤油、食塩、清酒、昆布エキスなどを使用します。

長崎のかんぼこ(かまぼこ)屋が作った練り製品が使われるのが特徴です。

地域特有の具材は、竜眼(りゅうがん)という、卵をイワシのつみれで包んだものや、長崎のかんぼこ(竹輪、揚げかんぼこ、板付かんぼこなど)、特に半月天(イワシが主原料)などが使われます。

その他に旬の海の幸や山の幸、大根、玉子、じゃがいも、椎茸なども使われます。

お好みで柚子こしょうが薬味として使われます。


鹿児島

みそおでん

甘口の麦味噌を使った白みそ仕立ての琥珀色の出汁がベースで、塩味が少なくまろやかな甘めの味わいのおでんです。

出汁に鶏ガラを使ったり、ザラメや黒砂糖を入れたりすることもあります。

定番具材に加え、鹿児島ならではの具材が使われます。

定番具材は、大根、地たまご、こんにゃく、厚揚げ、さつま揚げ、餅きんちゃくなどが使われます。

地域特有の具材は、黒豚三枚身や黒毛和牛すじ、豆もやしが使われます。


宮崎

都城おでん

一般的には鶏ガラをベースに昆布や鰹を合わせたコクと旨みのある出汁のおでんで、地元の少し甘い薄口醤油で味付けされることが多いです。

塩ベースの出汁の店もあります。

練り物は少なく、肉や野菜が多く使われます。

地域特有の具材としては、豚なんこつ(とろとろに煮込んだ軟骨)、キャベツ(葉物野菜がおでんの具材として珍しい)、特大サイズの巾着(鶏ひき肉やひじきなどが詰まっていることが多い)が使われます。

定番具材は、おやし(大豆を使用したもやし、細長い大豆もやし)、牛すじ、里芋、じゃがいも、春菊、青ねぎ、おかべ(焼き豆腐)などが使われます。

※柚子の皮を散らして爽やかな風味を添えます。


沖縄

沖縄おでん

ソーキ骨(豚の骨付きあばら肉)などで出汁を取り、塩のみで味付ける塩味のさっぱり風味のおでんです。

昆布や揚げ物から出る味わいが加わります。

豚肉の具材がメインとなるのが大きな特徴です。

地域特有の具材は、てびち(豚足)、ソーセージ(フランクフルトソーセージなど)が使われます。

また、その地域ならではのこだわりとして、青菜(チンゲン菜、レタス、からし菜など)を出汁にくぐらせて添えられます。

他には地域の具材として、島豆腐、結び昆布、大根、ゆで卵、かまぼこなども使われます。

アメリカ製のマスタードが薬味として使われます。


以上