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ITIL Foundation資格の概要とメリットについて
本記事ではITIL Foundationについて、次の7項目をご紹介します。
- ITIL Foundationとは
- 取得後に期待できる効果
- ITIL Foundationの受験形式
- 試験対策
- 効率的な学習のポイント
- キャリアアップ・転職におけるリテンション(価値の維持・向上)の考え方
- 将来的なキャリアパスの例
ITIL Foundationとは
ITILとは、ITサービスマネジメント(ITSM)を改善するためのベストプラクティス集で、ビジネスの価値を最大化するために、ITサービスの設計・提供・改善を組織で統一的に進める考え方です。
IT部門と事業部門の共通言語を作る役割を果たします。
その中でITIL Foundationは、ITIL 4の基礎となる入門レベルの資格です。
サービスマネジメントの考え方を体系的に理解し、現場での実務に結びつけられるように設計されています。
次のようなことが身につきます。
サービス価値システム(SVS)とサービスマネジメントの基本概念、サービス価値チェーンと4つの視点(4つのディメンション)、7つのガイディングプリンシプル(実務の判断基準となる原則)、主な実践領域の考え方(インシデント管理、変更管理、サービスデスクなどの考え方の基礎)
取得後に期待できる効果
- IT部門と事業部門の共通言語が増える
- トラブル対応だけでなく、価値創出の観点からの改善提案がしやすくなる
- 転職・キャリアアップの際の「ITSMに詳しい人材」という強みになる
ITIL Foundationの受験形式
選択問題形式で、制限時間は50分です。
対面・オンライン・認定機関によって細かな仕様が異なることがあるので、受験前に公式情報を必ず確認してください。
試験対策
次のようなツールを利用できます。
- 公式のシラバス・ガイドブック
- Accredited Training Organizations(ATO)による講座
- 練習問題・模擬試験(オンラインで入手可能)
- 実務の経験を振り返りながら学ぶと定着しやすい
また、学習には、一般に2~6週間かかるといわれています。
効率的な学習のポイント
次の3項目を意識することにより、学修を効率的に進めることができます。
- 自分の業務で関連する場面をITILでどう説明できるかを意識する
- 似た用語の混同を避けるため、定義を短い言葉でメモする
- 週あたりの学習時間を固定化して習慣化する
キャリアアップ・転職におけるリテンション(価値の維持・向上)の考え方
リテンションとは、転職市場での価値を「継続的に高めていく」ことを指します。
ITIL Foundationを取得しておくと、以下のような点でキャリアの維持・向上につながります。
- 市場価値の向上
- 役割の選択肢が増える
→サービスデスク、運用・保守、変更管理、問題管理、ITSMコンサルタントなど
- 給与・待遇への影響のチャンス
将来的なキャリアパスの例
- ITIL 4の派生資格(例:ITIL 4 Specialist、ITIL 4 Managing Professional Transition、ITIL 4 Strategic Leader)へ進む
- 他のIT分野と組み合わせる
→DevOps、セキュリティ運用、クラウド運用、ISO/IEC 20000などの国際規格
- プロセスオーナー、サービスマネージャー、ITSMコンサルタントなどの上位職を目指す
終わりに
ITの需要が高まっている近年、ITIL FoundationはITSMの基礎を学ぶうえで最適な入門資格です。
また、職場内での評価向上につながるほか、ITの道へ転職するなど、豊富なキャリアパスも存在します。
現在の職場でのキャリアアップを目指している方、転職を考えている方はぜひ受験をしてみてはいかがでしょうか。

私は視覚と聴覚に障害があり、視覚障害については何も見えていません。
当事者の一人として、皆様に白杖や点字ブロック以外のことも知っていただけたらと思い、視覚障害者が利用しているツールについてご紹介していこうと考えています。
皆さま、どうぞよろしくお願い致します。