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最近、広く知られるようになってきた発達障害。

以前から「自閉症」「アスペルガー症候群」と呼ばれてきた症状も発達障害に含まれます。

達障害は上記の他、広汎性発達障害、学習障害などがあり、その中でも知的に目立った遅れがない発達障害にASD(自閉症スペクトラム障害、自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動性境涯)が挙げられます。

これらの発達障害は、生まれつき或いは発達早期に脳に何らかの障害が生じたために行動や認知発達の偏りが現れる障害で、性格や保護者や保育者の育て方とは関係ないとされます。現時点では残念ながら発達障害そのものを治す薬などの治療法はないとされています。

ここではASDについて述べていきます。まず、ASDの特徴として次のことが挙げられます。

◆社会的コミュニケーション、相互作用の障害

・他の人との社会的関係(他の人といるときにどのように振る舞うべきか)、相互関係(自分の思っていることをどのように相手に伝えるのか)の欠如。思ったこと、目に着いたことなどを、悪気なくなんでも口に出してしまいます。例えば「きみ、太っているね」「おじさんハゲてるね」など、いわゆる空気が読めない発言です。また、会話のキャッチボールも苦手で、自分の興味のある話だけを一方的に話し続ける傾向があります。この時、本人にはまったく悪意はありません。

・非言語コミュニケーションの問題 非言語コミュニケーションとは、無意識の仕草やジェスチャー、視線の合わせ方などです。視線が合わない、逆に不自然なほどジッと見つめるなどがこれにあたります。

・年齢相応の社会関係が困難 年上の子にリードされて遊んだり、年下の子どもと同レベルで遊ぶことが多く、同年齢との相互的な遊びをすることが難しいようです。子供社会での暗黙のルールを理解できないことで守ることができず、他の子どもから嫌われてしまいがちとなるからです。一人で遊んでいることが多くなります。

◆行動の特異性(同一性保持、こだわり)

・儀式的行動 行動のパターンが決まっていることです。例えば、毎朝同じ時間に同じホームの同じ場所から電車に乗る、などです。変化を嫌い、いつも通りとならなかったり、急な予定変更があるとパニックを起こしやすいです。

・常同的な反復行動 体を前後にゆするロッキング、興奮した時にジャンプを繰り返す、手を目の前でひらひらとさせるなどが代表的な常同行動として見られることがあります。

・感覚の特異性 いわゆる五感(聴覚・視覚・味覚・嗅覚・触覚)が過敏・敏感な場合があります。

・興味関心の特異性、狭さ 特定の興味を持った事項(乗り物や生き物、国旗など)に関しては、コレクションしたり、もの凄い記憶力を発揮するものの、それ以外には無関心という状況です。

ASDは、知的能力が高いグループと知的な遅れが見られるグループに分けることができます。

知的能力の高いグループは、パッと見は何も障害がないと思われがちです。これまでに述べてきた特性と能力に大きな偏りがあるために、周囲から理解されにくく、付き合いにくいと仲間外れにされたり、いじめられたりして、自己肯定感が低くなり、直接人間関わることを恐れて不登校、引きこもり、精神疾患となったり、問題行動や逸脱行動を起こす場合もあります。そこまでではなくても、対人関係や情緒の問題を抱えて生きにくさを感じている人が多いと考えられます。

知的な遅れのあるグループは、視線が合わない、場に合わない独り言を言ったり、突然奇声をあげる、特定のものにこだわる、人に対しての関心が乏しいなどの特徴があり、知的な遅れや能力の著しい偏りから、社会適応が困難となっているようです。

できるだけ早期から、本人も周りの人々もASDの特性を理解し、よりよい対応方法を見つけていくことが、ASDの人の能力を活かしてお互いに理解をし、良い関係を築きあげていくために大切になってくると考えられます。