新着情報

現在さらなる推進を期待されている障害者雇用ですが、国による目標数値や支援がさらに具体的に決まっていく中で、受け入れ先である企業や会社は困惑せざるを得ない場合があります。

企業や会社の人事担当者は障害者雇用の「推進」はなかなか厳しい現状のようです。

 

・人材の確保を計画する上で、会社や各部署からは「健常者」が前提となっている

・人事としては障害者の受け入れを検討したいが、どの部署からもいい返事がない

・障害者雇用の受け入れを打診すると「やってもらえる業務が見当たらない」と言われる

「障害者」それぞれにはできること、できないことがあります。

障害の程度にも差がありますし、個人の能力にも差はあるはずなのです。

それは健常者も同じなのではないでしょうか。

 

 

ある障害者の方の雇用先でのケースです。

部署のアシスタントとして配属された障害者の方は、その部署のリーダーの下、一般的な事務・作業業務を担当することになりました。慣れるまでは不安もあり、確認や質問を繰り返しする必要があったけれど、問題なく行うことができるようになったそうです。

1ヵ月ほどして慣れてくると、今までかかっていた時間よりも早く業務を終わらせることもできるようになり、リーダーへ「他に自分がお手伝いすることがあるか」と質問をしました。

リーダーからは「○○の資料を読んでおいてください」と指示がありました。そして、数日後、もう一度お手伝いすることがあるかどうか確認をすると、「××の資料を読んでおいてください」との指示です。その後、この方は自分の仕事が終わってから、リーダーへ確認をすることをやめたそうです。そして、退職を考え始めました。

「新しいことを教えてもらえない、何もさせてもらえない」=「障害者だからなのだろうか」と感じていたようです。

 

初めての仕事、職場であれば誰でも「新入社員」であるはずです。

これが「新卒社員」だった場合、研修のスケジュールや内容、担当者が決定しており、社の「戦力」となってもらえるようなサポート体制が引かれることでしょう。

当然、最初は教えてもらうばかりで「お客様」状態であることも多いので、担当する社員は自分の仕事+新卒社員のフォローと大忙しだと思います。

まだひとりでやってもらえることが少ない時期だからこそ、「できる業務」を作り出すことも大変です。また、それをやるための指示を出す時間をつくるのも一苦労です。

 

例にあげた障害者の方の勤務先では、部署のリーダーはさらに大変だったと思います。

自分の仕事だけでなく、部署のマネージメント、部署の社員の管理に障害者の方のフォローまで…。時間がいくらあっても足りない、丁寧に指示する時間が惜しい、と感じる気持ちは理解できます。

ただ単にもう少し気を使ってあげればいいだけじゃない!なんて、部外者から言わるのは担当者としては心外なことでしょう。

これは、少しの気づかいが出来なかったリーダーだけの問題ではありません。

障害者を受け入れる場合の体制を整えておけば良かっただけの問題です。

 

新入社員を受け入れる際、いきなりリーダーの下に配置するでしょうか。研修期間は社全体でフォローしていたはずです。配置の後も、「教育係」のような先輩や、何かあった時の相談や質問先を用意するなど体制を整えていたはずです。

障害者の方へもそうであればいいのに、とは思いませんか。

現場の仕事を理解しつつ、上司と障害者の間に入ってしっかりと調整できるような人材がいる部署への配属ならば、「できる業務」以外の成果を見せることだって可能な人材が、障害を持った方の中にもたくさんいらっしゃることを忘れずにいてください。

「自分は障害があるから仕事は適当にしよう」と思っている障害者の方がいるでしょうか。むしろ、不安と共に期待を抱きつつ新たな職場へ来てくれているはずなのです。